あの事故から1箇月
今日であの福知山線脱線事故*11箇月。時間の流れは早いなあ。
自分もそこに行くようなことがあったら、花を手向けたいです。
さて、脱線の特集がある雑誌を見つけて、今回の事故のランクをみていこうと思います。
まず、今までに起きた国鉄(JR)の死亡事故ワースト10一覧です。*2
発生年月日 路線名 発生場所 種別 原因 死者 負傷者 合計
- 1947.2.25 八高線 東飯能〜高麗川間 列車脱線 競合 184名 497名 681名
- 1940.1.29 西成線 安治川口駅 列車脱線 信号扱い不良 181名 92名 273名
- 1963.11.9 東海道線 鶴見〜横浜間 列車衝突 競合 161名 120名 281名
- 1962.5.3 常磐線 三河島駅 列車衝突 信号冒進 160名 296名 456名
- 1923.9.1 熱海線 根府川駅 列車脱線 地震 112名 13名 125名
- 1943.10.26 常磐線 土浦駅 列車衝突 信号扱い不良 181名 92名 273名
- 2005.4.25 福知山線 塚口〜尼崎間 列車脱線 競合? 107名 549名 656名
- 1951.4.24 東海道線 桜木町駅 列車火災 架線 106名 92名 198名
- 1945.8.24 八高線 小宮〜拝島間 列車脱線 閉塞違反 105名 67名 172名
- 1922.2.3 北陸線 親不知〜青海間 列車脱線 雪崩 88名 42名 130名
定義
- 列車脱線…名の通り列車が脱線すること。
- 列車衝突…列車が他の列車と衝突すること。(脱線衝突もこの類)*3
- 列車火災…名の通り列車が燃えること。
補足事項
- 2位の西成線は現在の桜島線。
- 3位の東海道線鶴見〜横浜間の事故は、横須賀線の線路でおきたもの。線籍は事実上東海道線になるため、上記のように記載した。
- 5位の熱海線は現在の東海道線であるが、その当時は現在の御殿場線が東海道線のルートだったため、上記のように記載した。また、原因の地震は関東大震災である。
- 7位の脱線原因の競合?についてはまだはっきりとしていないが、競合の可能性が強い。
原因について(ワースト10の表でわかりにくいものをここに記載)
- 競合…2つ以上の原因があるが、結局何が問題だったかは不明である原因。3位にある鶴見事故が代表例。*4現在の複合脱線に相当。
- 信号扱い不良…名の通り、信号の扱いが悪かったことによって起きる。
- 信号冒進…いわゆる信号無視のこと。
- 閉塞違反…名の通り閉塞を守らなかったことによって起きる。
今回の事故は40年ぶりの重大事故ということを改めて認識できる事故である。二度とくり返さないようにJR西日本は対策をたててほしい。しかし、JR西日本ばかり責めるべきではない。過密ダイヤなどを黙認してきた国土交通省にも責任はある。それも忘れずに心の中にとどめておこうと思う。
あと望むことは、JR西日本はあの衝突したマンションを買い取り、長崎の原爆記念館や沖縄のひめゆりの塔にある記念館を参考にして、「ノーモア尼崎」というキャッチフレーズをつくって、そこに記念館なるものをつくっていただきたいものである。将来、この事故を語り継ぐためにもぜひそうしていただきたいものである。
とはいえ、「歴史はくり返す」という言葉がある以上、完全撲滅するというのは厳しいものがあるかもしれないが・・・。